
年2回 4月と10月から募集が行われる、三菱UFJ信託芸術文化財団の助成について解説!
芸術文化振興基金活動への助成事業を通じて、音楽芸術の発展・振興に貢献する という目的の通り、
【音楽】限定の助成事業であり、プロの音楽団体が申請の対象者です。
類似の名称の制度に三菱UFJ信託地域文化財団の助成事業がありますが、こちらは地域芸術の発展がテーマの助成制度であるため、音楽に限らず、美術・演劇・伝統芸能についての補助も行っています。
※ 三菱UFJ信託地域文化財団の解説記事はこちら
1.助成の対象者
国内の団体・法人 となっており、団体限定です。 (個人での応募はできません)
具体的には
・営利企業 (株式会社・合同会社・有限会社)
・非営利企業 (一般社団法人・一般財団法・NPO法人)
・任意団体 (〇〇楽団など)
など団体であることが要件で、活動実績と定期的な活動の実態があれば法人でなくとも応募できます。
法人化はしていないものの継続的に活動があるプロの楽団が申請できる補助金です。
2.芸術の分野 -音楽限定-
申請できる分野は音楽に限定されており、その中でも以下の5つの区分があります。
1.オペラ公演 : キャストなど一部が外国人であっても対象となります。
2.オーケストラ公演 : オーケストラのほか、室内楽、合唱の公演も含まれます。
3.音楽祭 : 各地で開催される音楽祭、レクチャーコンサート、音楽関係の催しです。
4.作曲家団体主催公演 : 作曲家グループが主催する、新作初演公演、一定のテーマにもとづく公演等です。
5.海外公演 : わが国のオペラ、オーケストラ等の音楽団体が行う海外公演です。
6. その他 : 上記5区分以外で助成に値すると判断されるものです。
3.助成額
助成金額は個別に選考委員会と理事会が決定しますが、1団体あたり30〜200万円の範囲が規定です。
補助率についての規定はありません。
4.募集期間と事業実施時期
募集期間は、音楽公演の実施時期に合わせて年に2回あります。※申請は郵送です。
① 4月〜9月の公演の場合
募集期間は 前年10月1日〜11月末日 の1カ月間 (11月30日締め切り)
②10月〜翌年3月の公演の場合
募集期間は 4月1日〜5月末日の1ヶ月間 (5月締め切り)
5.採択事例
実際に採択されている事例から当助成制度を解説する上でわかりやすいものをピックアップさせていただきました。※当事務所が申請をお手伝いした事例ではございません。
東京二期会 : チャイコフスキー「イオランタ/くるみ割り人形」
https://nikikai.jp/lineup/iolanta2025/
NHK交響楽団 : Music Tomorrow 2025 https://www.nhkso.or.jp/concert/20250626.html?pdate=20250626
調布市文化・コミュニティ振興財団 : 調布国際音楽祭2025 https://chofumusicfestival.com/
日本現代音楽協会 : 現音Music of Our Time 2021 https://www.jscm.net/%E3%80%88%E7%8F%BE%E9%9F%B3-music-of-our-time-2021%E3%80%89%E3%82%AB%E3%83%BC%E3%82%B2%E3%83%AB%E4%BC%81%E7%94%BB%E3%82%92%E5%90%AB%E3%82%80%E5%85%A86%E5%85%AC%E6%BC%94%E3%82%9211%E6%9C%8825%E6%97%A5/
日本作曲家協議会 : アジア音楽祭2022 https://www.kawasaki-sym-hall.jp/events/calendar/detail.php?id=3054
引用 : 過去5年の助成先一覧 https://mutfa.jp/pages/67/
6.特徴的な規定 -三菱UFJ信託地域文化財団-
① クラシック音楽の公演限定の制度です。ポップスなどの音楽ジャンルは対象外です。
② プロのみ申請が可能で、アマチュアは申請できません。※アマチュアの場合は三菱UFJ信託地域文化財団で申請
③ 同一団体への助成は各年度1回となります。
④ 助成金の振込時期は公演の1ヶ月前が目安です。
以上 三菱UFJ信託芸術文化財団 助成事業 の解説となります。
詳細な情報は 公益財団法人 三菱UFJ信託芸術文化財団 公式サイトをご確認ください。
公式サイト : https://mutfa.jp/
